サッカーに関わり続けるための選択- なぜ大学生のうちから指導者をやろうと思ったのでしょうか?指導者をやろうと思ったのは、自分自身があまり上手なプレーヤーではなかったのと、中学生の時までやっていて、そこから中学生が終わって顧問の先生と「この先どうするか」という話になった時に、自分としては何かサッカーに関わるようなことをずっとしてたくて、初めに出会ったのがサッカーの審判なんですよ。これは今もずっと続けていますが、まずは審判から入って、将来的には指導や環境設計の部分を学びながら、ずっとサッカーに関わりたいという思いから、和歌山大学に入学して学生コーチをやらせてほしいとお願いしました。- 審判や指導者としての活動を並行して行われてるんですね。本格的にサッカーの指導に関わることになり、難しいと感じたことはありますか?サッカーの経歴的に自分より上の選手、年齢も自分より年上の選手がいる中で、そういう人たちをいかに納得させるかは大切だと学びました。初めの頃は中途半端に練習を組んだりしていて、しっかりとした練習にならないといったこともしばしば。そこから、練習を開始するまでの準備の部分はものすごく時間かけて、こだわるようにしています。指導者としての成長と試行錯誤- 準備の重要性を強調されていますが、具体的にはどういったことを取り組んで改善しているのでしょうか?練習メニューに関して言うと、テーマ設計のところから具体的な練習メニューまで。いろんな人の意見を聞きながら、週ごとのテーマから逆算した日々の練習設計はすごく意識して組んでます。- 選手に習得してほしいことや、対戦相手のための練習など、ゴールから逆算して準備を進めるということですね。実際、指導されている中で、影響を受けた言葉や人物はいますか?自分の軸みたいなものは正直、まだ模索中で確立はしていません。ですが僕自身、セレッソ大阪が好きなのもあって、そのセレッソでずっと伝わっている「チームはファミリー」という言葉はずっと大切に自分の中で持っています。もちろん練習中は厳しさも必要かもしれませんが、それ以外の部分ではファミリーのように選手に接するようにしています。- 指導者としての軸はまだ確立されていないとのことですが、先ほどお伺いした準備とは別に、練習や指導において意識して取り組んでいることはありますか?練習後の振り返りは必ず行うようにしています。「あの時にもうちょっとこうした方がよかったかな」「こっちの声かけの方が良かったんじゃないか」「この時の声かけは攻撃のことじゃなくて守備のことを言ってあげるべきだったのかな」など、毎回自分で振り返りながら、それを次に活かせるようにしています。和歌山のサッカーを盛り上げる夢- 指導者としての目標や、今後どのような指導者になりたいか、夢について教えてくださいまず一番短期的な目標で言えば、今シーズン、関西学生リーグの3部に上がること。今4部で2位につけているので、これから後期に入っていく中で、まずはそこの上位2番目までに入って、来年3部で戦える権利を取ることが目標です。現状、和歌山にはJリーグチームや高校のクラブユースのチームがありません。サッカーにおける環境面で決していいとは言えないような状況で、人口も減ってくる中で、『どうすればこの和歌山という地区のサッカーを盛り上げられるか』は常に考えているところです。その中に自分が携わることができるように、もっともっと力をつけていきたいなと思っています。- 地元和歌山のサッカーに対する思い入れが強いのですね。具体的にどのような形で和歌山のサッカーに貢献したいと考えていますか?和歌山は僕の地元ですし、生まれ育って今まで和歌山にいます。そういった地元のサッカーに対しての想いを持ちながら、環境改善やチーム強化に努めていきたいです。特に、子供たちや若い世代にとって、サッカーがもっと身近で楽しいものになるような環境作りを目指してこれからも活動していければと思います。