日本を飛び出しドイツへ渡った経緯広島観音高等学校でサッカーのコーチをしていたんですが、Kiot Connectionsの河岸貴さんの講習会に参加してサッカーに対する理解が一気に進み大きな衝撃を受けました。高校でコーチをしている環境に不満はありませんでしたが、より一段高みを目指すとなるともっと厳しい環境に身を置かなければならないと考えていました。何よりドイツサッカーの魅力に実際に触れたいと思い、渡独を決意しました。ドイツでの経験は想像以上に充実していて、行って良かったと心から感じています。滞在していたハノーファーは郊外でしたが、ハノーファー96というクラブチームが完全に地域に溶け込んでいて驚きました。電柱にチームのステッカーが貼ってあったり、ユニフォームを着た親子が散歩していたりしていて、ハノーファー96がなくなったらハノーファーの社会は止まってしまうのではないか?と思うほどでした。さすがサッカーが国技と言われる国ですよね。『自分自身にベクトルを向ける』広島観音高等学校の監督です。彼に声をかけてもらった事で僕はコーチとしてのキャリアをスタートする事ができました。まだまだ未熟だった僕を人間的に大きく成長させてくれたのも彼です。チーム全体に常々言っていましたが「自分自身にベクトルを向ける」事を教わりました。スタメンに選んでもらえない時、思うようなプレーができない時、誰しも外部に原因を探す方向に向かいがちです。内省して失敗の原因を探る癖をつけないと結局前進しません。今でも大切にしている教えです。サッカーにおける『言語の重要性』改めて言うまでもないですが、海外でプレーする際に言語の問題は切り離せません。僕も実際に渡独した際、ドイツ語が全く話せず語学学校に通いながら苦労した経験があります。ある程度英語が話せたので最低限のコミュニケーションは何とかなりましたが、現地の言葉が話せない事がこんなにもディスアドバンテージになるとは…とてもストレスを感じました。ハノーファー96の練習場に何か月も通いつめ、幸運にもコーチから話しかけてもらい、日本語の通訳としての職を得る事ができました。サッカーはコミュニケーションのスポーツです。言語ができない事は大きな障壁になります。日本サッカー界にとっても、選手や指導者の言語障壁をできるだけ低くしていく事が重要になると考えています。英語に対する抵抗をどうやって取り払うか僕の元に来る方は皆「英語が嫌い」という課題を抱えています。まずは英語への抵抗感を取り除くところからレッスンがスタートします。次に自分自身で学習するフェーズに移行します。よく「英語学習に終わりはない」と言われますが、一定期間英語を使わない期間ができてしまうとあっという間に寂れてしまうものです。立ち上げた英語コーチングサービス UNTRACEでは、僕の存在がなくなっても自力で学習を続けられる胆力を身に着けてもらう事を意識しています。英語学習を始めた社会人の実に9割が3か月以内に学習を辞めてしまうというデータも出ています。伴走者である僕は正しいやり方でやり切る動機付けを提供します。世界に飛び出す選手、指導者のサポートを指導者としても人間としても未熟なので、まだ喜びを感じる瞬間は少ないですが、自分の存在が他者に影響を与えた実感が持てた時には充実した気持ちになります。僕の働きかけによって英語学習を始める事ができたり、そこから習得に繋がり飛躍のきっかけを掴む人がこれからどんどん増えて行く事を願っています。運営している英語コーチングサービス UNTRACEを通じてサッカーに関わる全ての人達が世界に飛び出すためのサポートをしていきたいです。英語に苦手意識があると、海外に挑戦できるチャンスが巡ってきた時に言語の壁を絶対に感じる事になります。備えあれば憂いなしという事で、今海外に縁がない人にも活用してもらいたいサービスです。「日本人は英語が喋れる」が世界の共通認識までいければベストですね。僕自身いずれはドイツに戻り、ブンデスリーガでコーチになる事が目標です。