現役引退後、すぐに監督に就任現役時代から、いつかは指導者になりたいと思っていました。チャンスが巡ってきたのは2019年、シーズンが終わった時にブランデュー弘前FCから「監督に就任しないか」という話が来ました。もう少し選手を続けたい気持ちもありましたが、当時31~32歳だった事もあり、指導者の道を歩み始める事に決めました。選手時代もベテランとして後輩を指導する機会はありましたが、人を教えるのはやはり難しいです。監督になる時には楽しみ半分、不安半分という感じでした。勝ちにこだわる韓国の指導、でも楽しむ事を忘れずに!学生時代の大半を過ごした韓国で受けた指導はスパルタでした。『勝ちにこだわれ』という事を常々指導者からは言われ、シュートゲームのような練習であっても本気で臨みます。時代も時代だったので、負けたチームには体罰に近いペナルティもありました。そんな練習を積んでいるので、試合の時の負けん気は凄いものだったと思います。自分が指導者になってからも、『勝ちにこだわれ』という事を選手に伝えています。一方で、純粋にサッカーを楽しんで欲しいという気持ちもあるんです。勝負事となると、一本のミスが命取りになる事もありますが、ミスに対して落ち込むだけでなく、前向きに次のステップに進んでいって欲しいです。韓国には『個』を大切にする文化があります。上手い選手がいたら、指導者もその選手をメインにチームを組み立てていく傾向がありますが、日本はチームを大切にする文化。チームのまとまりを重視していますね。どちらが正解という事ではなく、それぞれの形を受け入れ、臨機応変に対応していく事が理想です。指導者としての喜びと今後の夢は...指導者として一番喜びを感じるのは、『選手が今までできなかった事ができるようになった』という技術的な進化を感じた時です。特に伸び盛りのアカデミーではそういう場面に立ち会う事が多いですが、子ども達の成長する姿を目の当たりにできるのが嬉しい瞬間です。技術面だけでなく、人間的な成長を感じる事もあります。彼らの成長を感じる事で自分もより高いレベルを目指して努力しようとモチベーションが高まります。今後の夢としては、選手達がプロを目指して頑張っているのと同様に、自分も指導者としてより高いところを目指していきたいというものがあります。経験を積み重ね、学ぶ事を怠らず、上のカテゴリーで指導できるよう頑張りたいです。感動もあり、悔しい場面もあり、指導者という仕事にやりがいを感じているので、今後も極めていきたいですね。チームとしては、いずれはJリーグに参入する事を狙い、チーム一丸となって努力しています。東北全体でサッカーは盛り上がっていますが、青森県内にライバルチームが多数あるのでまずはそこに肩を並べたいですね。