現在のキャリアを歩む事に決めたきっかけ福島ユナイテッドFCが契約満了になったタイミングで、サッカーに携わる仕事を探すか、それ以外の仕事を探すか選択を迫られました。セカンドキャリアに対して確固たる考えはありませんでしたが、漠然と「皆を笑顔にしたい」という目標だけは定まっていました。現役中の2022年6月から福島県内のサッカークラブを回りはじめたのですが、初めはそれでお金を稼ぎ、引退後の仕事に繋げようとしていました。数回行ってみると、とにかく楽しくてお金はどうでも良いと自然に思っていましたね。楽しく子ども達とサッカーをしているだけでお礼を言われたり、また来て欲しいと言われたり、なんて素晴らしい活動なんだと感じるようになり、自分から色んな所に電話をかけて無料で良いので行かせてくださいとお願いするようになりました。リバウンドメンタリティを持ち続ける国内外様々な指導者に出会い、刺激を受けてきましたが一番影響を受けたのはサンフレッチェ広島ユース時代の監督(現ベガルタ仙台監督)の森山佳郎さんです。彼からは上手くいかなかった時に強い心を持ち続ける事の大切さを学びました。卵で例えると、下にクッションがないと落下した時に割れてしまいますが、クッションがあれば落下したところから跳ね返る事ができます。逆境をバネにし、跳ね返す事ができるリバウンドメンタリティを持つ事はプロになってからも強く意識していた部分です。根底にあるのは『皆を笑顔にしたい』という想い国内では、2つの活動をメインにしています。まず、福島ユナイテッドFCのスクールマスターとしての活動。2つ目が県内の幼稚園、小中高、大学、街クラブなど回れる所はどこでも無料で訪問しています。一緒にサッカーをしたり自分の考えを伝える活動です。海外では9年間住んでいたインドとの繋がりを持ち続けています。萩原望さんが「努力が報われる世界を作る」をテーマにインド最貧困層の地域でサッカークラブを立ち上げていますが、昨年8月には指導者としてクラブを訪れ、その他現地の学校訪問も行いました。どの活動にも共通しているのは、ボールを一生懸命追いかけ、皆でワイワイ楽しむという事です。時に厳しさを感じながらも笑顔で楽しく過ごせれば十分だと思っています。遊佐克美が心から幸せを感じる瞬間心の底から思っている事ですが、毎日本当に幸せで、特に辛い事は何もないです。子ども達とサッカーをする時間、スタッフルームでサッカー談義をする時間、家族と過ごす時間、全てが幸せです。毎日があっという間に過ぎ去り、成長実感があります。今まではサッカー選手として多くの人に応援してもらう人生でした。これからは自分が応援する側に回りたいですね。規則正しい生活をして、健全な疲労感と共に眠りにつく、そんな日々の繰り返しがたまらなく幸せだと感じます。指導者=応援者繰り返しになりますが、人生のテーマは変わらず「皆を笑顔にしたい」です。それに繋がる活動なら何でも挑戦していきます。指導者の事を僕は応援者と呼んでいますが、応援者としてトップレベルのチーム監督になる事もそのひとつ。例えば福島ユナイテッドFCの監督になったら、福島を応援してくれる多くの方を笑顔にする事ができますよね。起業して日本とインドの架け橋になるような活動も選択肢のひとつです。あえて目標を決めず、今できる事にどんどんトライし続けていきます。一番身近な家族を笑顔にする事も大切にしながら、日々を過ごしていきたいです。