指導者になった経緯地元宮城県で高校までサッカーを続け、スポーツに関わる仕事をしたいという思いを持って大学進学の為に上京しました。体育教員を目指しながら大学生活を送る中で、このまま大学の授業を受けていて本当に自分が理想とする仕事に繋がるのだろうか、という漠然とした不安を持ったのが大学2年生の頃。スクールでアルバイトを始めたり、セミナー等に顔を出す中で子どもと関わる事の楽しさ、自分自身の居心地の良さを感じたので本格的に指導者を志すようになりました。スポーツ界には指導力問題、資金問題等まだまだたくさんの課題があります。自分自身も成長しながら指導者育成をし、選手に還元していきたいという想いが現在の活動に繋がっています。元々はあまり前に出る積極的なタイプではありませんが、好きな事に対しては前のめりで夢中になるんですよね。子ども達にも好きな事にのめり込むきっかけを作ってあげたいと思っています。選手時代、どの年代にも自分を肯定してくれる指導者に恵まれた自分の決断を後押ししてくれる指導者が各年代に必ず1人はいました。否定するのではなく、実現に向けてどうすれば良いか前向きなアドバイスをかけてくれる指導者が印象に残っています。プレイスタイル的にも何かに縛られるというよりは、週末に試合で観た技術を次の練習で取り入れてみたいと思うタイプ。余裕のある指導者は自分のやりたい事を尊重してくれ、挑戦の機会を提供してくれます。自分が夢中になって取り組める事を何かひとつ見つけると人生が豊かになります。『もうやめなさい』『そのくらいにしておきなさい』と言われてもやり続けてしまうものが自分にとってはサッカーでしたが、未来を担う子ども達にもぜひそういったものを見つけてもらいたいです。指導の中で大切にしている事現場に立つ時は、バランスを大切にしたいと思っています。子ども達が好きなものを好きになっていく過程において、彼らの熱量を汲み取る事と、こちらから提供したい学びのバランスです。今メインで活動しているパルケサッカースクールでは、スペイン語でパルケ=公園という意味のまま、公園に来る感覚で子ども達がスクールに来てサッカーを楽しみながら上達するという事をモットーに運営しています。楽しい遊び、コーチが好き、友達と一緒にできる、芝生が気持ち良い、といったきっかけを通じてサッカーを好きになってもらう事が第一歩です。次にゲームを楽しみつつも工夫を織り交ぜていきますが、面白いのが子ども達は自分で面白い事を見つけ出すユニークな発想力を持っている事です。必ずしもこちらの狙い通りにはいきませんが、少しでも良い時間になるように臨機応変に対応していきたいです。指導者として勉強した事を現場で活かしたい気持ちもありますが、一人ひとりの様子を見て声掛けする事を強く意識しています。指導者冥利につきる瞬間指導者としての活動、指導者育成の活動を2つの柱としていますが、どちらも似ている部分があります。相手がコツを掴んで、仮説を立ててトライする姿を見るのがすごく好きです。例えば子どもがリフティングに挑戦する中で2回、3回と上達し、コツを掴んだ瞬間に回数が一気に跳ね上がる瞬間。その時の笑顔は最高です。指導者育成でも、現場での悩みを勉強会に持ち込み、議論を重ねる中で悩みが晴れた瞬間。仲間の力を借りる事で持ち帰る物がひとつでもあれば嬉しいです。不安がありつつもワクワクした気持ちを持ち続け、仲間と一緒に何かを成し遂げた時、それがサッカー界の未来に繋がれば良いという気持ちで日々活動しています。今後の夢生涯を通じてサッカーに関わりたい人を受け入れる環境を長期的には作っていきたいです。自分自身、サッカーが大好きだからこそ人生から切り離されてしまうのがすごくもったいないと感じます。いくつになってもサッカーを楽しめる仕掛けを今後準備したいです。大きな話になりますが、子ども達には夢中になれるものを見つけ、自分の頭で考え、人生を切り拓いていけるようになって欲しいです。今はサッカーというフィールドですが、今後は派生した分野も含めて彼らが夢中になれるきっかけ作りをサポートしていきたいです。