人と関わることが、自分らしく生きる道日中は、高松市内にある機械メーカー XEN GROUP に勤務しています。仕事後に約1時間、車で移動し指導者(監督・代表)をしています。シーガルFC ジュニアユースでは約20年間指導者を続けており、10年前には小学生のサッカースクール、INNOVATION F.Cを設立。それだけに留まらず、地元の職人とタイアップし革・木などを用いたオリジナルのサッカー商品を全国に販売もしています。元々は学校の先生になりたいと思っていました。将来のことも真剣に考えて来なかった10代でしたので、知識もなく普通に就職活動をすれば教員になれると思っていて、大学に行って教職課程を履修しなければならない事すらも知りませんでした。子どもや人と接する事が好きでしたので、保育士の道も考えましたが、手先が器用でもなく、歌やダンスも得意でもなく、元々好きだったサッカー指導という形で子ども達に関わる道を選びました。この時も、一般企業に就職し仕事・指導者・選手の三足の草鞋の生活をしていました。指導者としては、昔から変わらず熱量を持って選手と本気で向き合うことを心掛けています。失敗する姿さえも見せることの大切さ年齢、性別に関わらず成長していくためには「チャレンジ」する行動力と勇気が必要です。失敗9割・成功1割ぐらいですので上手くいかないことが多いです。しかし、大人が本気で挑んでいる姿を隠さずに見せることが彼らの人生にも大きく影響するのではないかと考えています。これからの世界は、誰もがフレキシブルに働く時代が来ます。「自分らしさ」をビジネスに落とし込み、周りの方の力も借りながら活躍して欲しいからこそ、サッカーだけに留まらず広い視野でアンテナを張り巡らせ、様々な感性を自身の背中を通して伝えていければと思います。シーガルFC ジュニアユースの監督は私で2代目になります。四国では上位に位置する言わば古豪のクラブチームでした。しかし、私が引き継ぐようになり試合の結果、選手の成長も成果を出すこともできず、一学年20名以上居た選手たちは激減。一学年2名の時もあり苦しい時期を経験しました。練習する環境や設備、備品も整わず私の車のライトを照らし練習していた頃もありました。毎日のように、悔しくて、苦しくて練習後にベンチに横たわり空を眺めては涙する日々が続きました。ある時、「出来ないことを正当化し、出来ない理由を探している自分自身」に気付きました。「今招いている環境、結果、成果は私自身の現れだ!」と懐に落とし込みました。そこからは、成りたい姿や絵を具体的に描き、やるべきことをタスク化し活動量を増やし、寝る間も惜しみひたすら考え続けました。沢山の方々のお力添えがあり、当時と比べると少しずつ前進しているのではないかと思います。指導者冥利に尽きる瞬間現在は、四国クローバーリーグ・香川県1部リーグ・U13四国サザンクロスリーグに参戦しています。なかなか勝てないリーグですので、やはり試合に勝った瞬間は嬉しいです。2023年度は、四国クラブユース選手権で四国3位になり、インターシティカップ西日本大会に出場しました。久しぶりの出場でした。彼らの頑張りは私が一番良く知っていますので、コツコツと練習へ取り組む姿勢や人間性を高めるために日々精進している選手たちが手繰り寄せた結果は、多くの人の心を動かしたのではないかと思います。私たちは毎年、1月3日に初蹴りをしています。毎年、約100名のOBが戻って来てくれる姿は何よりも自慢です。日頃の練習からOBも遊びに来てくれることも多く、厳しい言葉もたくさんかけたのに巣立った後も自分たちのクラブを愛してくれていることは非常に幸せです。シーガルFCは25年目になるクラブです。50周年まで折り返しです。皆がいつでも戻って来れる場所を守り続けていきたいです。「現状維持は衰退」常に新しい事を取り入れながら、ブラッシュアップして更に進化していきたいと思います。欲張りですが全国大会を目指す事、2人目のプロ選手を輩出する事も目標に活動していきます。自分を大切に、自分らしく!小学生のスクール生には誕生日に一人ひとりに想いを込めて自筆で手紙を10年間書き続けています。そして、自分の名前を古代文字のアートにしてお渡ししています。親は子が産まれたときに目標や、なって欲しい姿の想いを名前に込めます。自分の本当に進むべき道って意外に近い所にあるのではないかと思います。名前はその気付きの一つです。自分の名前を大切に、自分を大切に、自分らしく生きる!彼らが大人になる過程や大人になった時にでも思い出して欲しくて贈っています。いつか子どもも大人になります。その時に心に残る指導者であり、教育者であり、男でありたいと思います。