素直に、まっすぐに。選手の心に響く『本音の伝え方』とは

素直に、まっすぐに。選手の心に響く『本音の伝え方』とは

現役時代の経験と実感をもとに選手に向き合う三木隆司さん。指導者として『素直さ』を軸に、若手選手たちの育成に日々尽力する姿には、静かな情熱がにじみます。キャプテンを投票で選ぶ理由、選手との信頼関係の築き方、そして目指すチーム像――。言葉の端々から、指導という仕事の本質が浮かび上がってきます。

公開日時:2025年9月20日 22:03

取材日:2025/05/16

三木隆司

名古屋グランパス U-18監督

1978年7月23日生まれ。神奈川県出身。滝川第二高等学校を卒業後、1997年にベルマーレ平塚(現湘南ベルマーレ)に加入。その後、大分トリニータ、名古屋グランパス、徳島ヴォルティスで主にCBとして活躍。2013年に徳島ヴォルティスで現役引退後、翌年2014年から名古屋グランパスのスクールコーチとして指導者の道を歩み始める。2015年から名古屋グランパスU-15監督として6年間指揮を執り、2022年からトップチームコーチに就任。2024年から名古屋グランパスU-18監督として指揮を執る。

指導者から・トッププレイヤーから学ぶ Footballcoach

指導者を志したきっかけと原点


ー まずは三木監督のご経歴や現在の活動を教えてください。

指導者としては名古屋グランパスのスクールやアカデミーを含めて、もう12年目になります。選手時代含めてグランパスに長く関わらせていただいております。

ー 指導者を目指されたのはどんなきっかけだったのでしょうか?

30代になってからです。大学も出ておりませんし、改めて自分が一番やりたいことを考えたときに、やはりサッカーに関わることだと思いました。それで自然と指導者という道に惹かれていきました。

ー 過去に影響を受けた指導者の方はいらっしゃいますか?

たくさんいらっしゃいます。誰か一人というよりも、人として惹かれる指導者のもとでプレーできたことが大きかったです。戦術だけでなく、考え方や雰囲気を選手が自然と受け入れられるような監督。そういった方のもとでプレーするのは楽しかったですね。

特に印象に残っているのは、石﨑信弘監督のもとでプレーしていた時期です。当時は若かったこともあり、動ける時期でもありましたが、監督やスタッフと『一緒に戦っている』という感覚が強くありました。監督・選手という関係を超えて、チームとして一体感をもって取り組めた貴重な経験でした。

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『嘘のない』言葉が信頼を生む


ー ご自身の指導の中で意識していることは?

自分がやりたいことはどうでもよくて、選手が主役です。彼らはこれからプロを目指すかどうかにかかわらず、サッカーと関わり続けていく存在です。ですので、自分の考えやサッカー観を、考えられるように伝えていきたいと思っています。

ー 指導する上で大切にしているスタンスはありますか?

『素直さ』です。嘘をつかずに伝えるようにしています。まわりくどい言い方をしても伝わらないと思うので、そのまま率直に伝えるようにしています。機嫌が悪い時も隠さず、素直にそのまま伝えています。

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選手が選ぶキャプテン、その意味


ー トップコーチとアカデミーの監督の違いはどこにあると思いますか?

基本的にスタンスは変わりません。ただ、トップでは監督とクラブがやりたいサッカーにどう貢献できるかが大切です。トップコーチでは、監督と選手の間に立つのが自分の役割でした。そして、トップの監督のプレッシャーは比べものにならないほど違うと思います。名前は同じでも、求められるものはまったく異なります。

ー キャプテンの選出方法がユニークですね。

去年は1人、今年は2人のキャプテンを選びました。選手たち自身の投票で決めています。信頼されているかどうかが重要なので、票をもらうこと自体が責任を感じるきっかけになると思っています。

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指導者として感じる『喜び』とこれからの目標


ー 指導者をしていて良かったと感じるのはどんな時ですか?

OBの子たちが試合を見に来てくれたり、顔を出してくれるのは嬉しいですね。社会人として活躍している子、プロになっている子、海外に行っている子など、さまざまな道に進んだ選手がいます。

ー 今後の目標について教えてください。

チームとしては、選手たちが掲げた『優勝』を目指しています。その目標に向かって最大限のサポートをしたいと思っています。個人としては、クラブやチームにとって必要とされる指導者でありたいと思います。そして何よりも健康。元気でなければ指導もできませんので、健康を大事にしていきたいです。

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