
中学生年代に光を。街クラブだからこそできる“未来を変える指導”
埼玉県の街クラブ「グランデFC」代表・坂口照幸さん。勝利よりも「人としての成長」を軸に据えた育成方針で、サッカーの本質に挑んでいます。TikTokやSNSを駆使し、注目されづらい中学生年代にスポットを当て続けるその姿勢は、今、じわじわと注目を集めています。指導の原点から未来の育成年代へのまなざしまで、その言葉に耳を傾けました。
公開日時:2025年11月22日 16:49
取材日:2025年11月11日
坂口照幸
グランデFC 代表兼総監督
埼玉県さいたま市を拠点とするクラブチーム「グランデ FC」の代表兼総監督。哲学 選手育成の重視:個人の戦術と判断力、思考力を3年間徹底的に 指導し、選手の成長を促進する。 人間教育の重要性 、サッカーを通じてメンタリティと考え方を育成し、選手が幸せになるための 決断を支援する哲学を持って指導にあたる。 「良い人間を育てる」ことが活動理念。関東1部リーグへの昇格、全国大会上位進出、さらに指導面、設備・環境の全てにおいて日本一のクラブとなり、海外で活躍する選手を育てることが目標。

サッカーを取り巻く全てを伝えたい
ー 指導者を目指されたきっかけを教えてください。
自分が選手だった頃、監督の見方ひとつで評価が全く違いましたし、戦術やシステムによって、必要とされる選手も変わる。そんな中で生き残るには、常に全力でプレーするしかないということを選手引退してから感じるようになりました。そして、それを子どもたちに伝えたいと思い、指導者の道に進みました。
大学卒業時、プロへの道もあったのですが、諸事情でかないませんでした。
サッカー人生の中で、後悔したことを子供達に伝えたい。プレーもそうですが、サッカー選手というものがどういうものか、サッカーで生きていく上で必要なもの、プロになるために必要なことを教えてもらうことが自分自身なかったので、サッカーを取り巻くもの全てを伝えたいという思いがあります。
“人としての成長”を信じ抜くクラブ設計
ー SNSで発信されている「人としての成長」が印象的です。
一人の人間として、サッカーの技術だけでなく、人間性も成長していくことが重要だと思います。日本の場合、ずっと同じチームでプレーするというのは難しいので、どのチーム、どの指導者からも信頼される選手にならないといけないと思います。試合に出て、いずれプロになるにしても、そういう選手こそ活躍はできるのかなと。
上手い選手は、現役時代から見ていますが、人間性が一番大事だと思っていて。なので「チームの結果」よりも「個人の成長」を大事にしています。

サッカーで人生を豊かに
ーモチベーションの維持について、どのようにご指導されていますか。
ゴールがあって、そのゴールに対してどう動いていくかが明確になっている子はモチベーションを下げることはないのかな。しかし現在サッカーをしている子の多くは「プロサッカー選手になりたい」という漠然としたゴールしかない。試合に出られたからプロになれる、トレセンに入ったからプロになれるというわけではない。
試合に出ることも重要だけど、自分が成長しているかしていないかを自分で理解することが大事だとグランデの選手には一年生の頃から伝えています。試合に出ているのも、監督が変わったら選手も変わる、もっといい選手がいたら出れていないかもしれない。目の前のことだけでなく、ゴールを明確にして、そのゴールへどう頑張るかを考えるようにも伝えています。
ー指導者として大事にされていることを教えてください。
チームの結果より、子どもたちの成長を重要視しています。プレーもそうですが、人間的な成長もそうです。グランデに入ったことで、何かが変わるきっかけになったらと。
サッカー生活もそうですが、人として幸せになること。サッカーを通して、幸せになってほしい、人生を豊かにしてほしいという思いが一番にあります。

「考える楽しさ」を育てる仕掛け
ー楽しいサッカーが考えるサッカーに変わるためにされていることはありますか?
小学校低学年のうちは、純粋な楽しいだと思うんですけど、それとは違った楽しいを知って欲しいと思っています。
ボールを蹴ることだけがサッカーじゃない。先を予測する、未来を考えることの楽しさを伝えられるようにしています。
「育成の先」にある未来を、見せる
ー 今後の目標を教えてください。
サッカーを通じて、大きな目標や夢を持てる選手をもっと育成していきたいですし、世界で活躍できるような選手も育てていきたいと思っています。
ヨーロッパへのサッカー留学も一つです。子供達に夢を持ってもらうためには、やはり自分が動かないといけないと思っていて。自分が世界と繋がっていけば、夢を持った子どもたちをサポートすることができると思って活動しています。
長い間メディアへの露出はあまりしてこなかったのですが、自分が表に立って発信することで、少しでも中学生年代への注目度を上げていけたらという思いで、発信を続けていければと思っています。






