羽毛勇斗の選手から指導者への道-簡単にご自身の自己紹介と経歴を教えてください。今、神奈川県の横浜市を中心に活動している小学生のサッカークラブ、FCポルタの監督をしています。指導者としては6年目に入りました。選手時代は横浜市のクラブチームに在籍し、その後、東海大学でサッカーを続けていました。選手時代は身体的に特別優れていたわけではなかったため、常に工夫しながらプレーしていました。-選手時代から指導者を目指していたのですか?そうですね、選手時代は身体的に特別優れていたわけではなかったので、練習の近道を見つける必要がありました。その過程で自然とコーチの視点を持つようになりました。特に、横浜市のクラブチームに所属していたときには、自分よりも体格の大きな選手と競い合う中で、トレーニングの方法や効率的な練習メニューを考えることが求められました。最初は選手として生き残るための手段でしたが、徐々に指導者としての興味が湧いてきました。自分が実際に体験したことを元に、他の選手にもそれを伝えたいと思うようになりました。-指導者としてのキャリアを本格的に歩み始めたきっかけは? 東海大学のゼミでS級ライセンスを持つ先生のもとでコーチングを学びました。大学卒業後に子どもたちを指導する機会があり、それが指導者としてのスタートとなりました。最初はやる気がなかったのですが、子どもたちの成長を見て指導の面白さに目覚めました。子どもたちが目に見えて成長していく姿を見て、自分が教えることの意義を強く感じるようになったのです。その経験が、現在の自分の指導スタイルや哲学に大きな影響を与えています。FCポルタの指導スタイルと哲学-指導者として大切にしていることは何ですか?子どもたち一人ひとりの性格や反応を見極め、メンタル面から支えることを重視しています。まずはメンタルを整え、その後に技術やフィジカルを鍛えていきます。メンタルが安定していなければ、どんなに技術を磨いても成果は出にくいと考えています。そのため、子どもたちが自己肯定感を持ち、自信を持ってプレーできるようにすることが第一です。-練習メニューを組む際の意図について教えてください。監督によって求めるプレーや指導方法が異なるので、選手の個々の特性に合わせて練習メニューを工夫しています。特にメンタルの強化を重視し、選手が自分自身で考え行動できるように指導しています。たとえば、特定の監督が求めるボールの奪い方やプレースタイルを理解し、それに応じた練習メニューを考えます。また、練習の意図を選手に理解させるため、なぜその練習をするのか、どのような効果があるのかを具体的に説明するようにしています。-コーチとしての目標はありますか?選手たちの成長を見守り、可能性を引き出すことが一番の喜びです。また、FCポルタのコーチングスタッフ全員が選手以上に成長し、唯一無二の指導集団になることを目指しています。コーチ自身も学び続け、常に最新の指導法や戦術を取り入れることで、選手たちに最高の環境を提供することが目標です。羽毛勇斗とFCポルタの未来展望-今後の目標について教えてください。毎年Jクラブの下部組織に10人以上の選手を送り出すことを目標にしています。また、バルサのカンテラに選手を送り込みたいと本気で思っています。国内外問わず、高いレベルで活躍する選手を育てたいです。実際にスペインを訪れた際、現地のカンテラのレベルの高さに驚かされ、自分たちもそのレベルに追いつきたいという強い思いが生まれました。-FCポルタのビジョンは?FCポルタは、選手個々のメンタル、フィジカル、テクニックをバランスよく鍛え、総合力の高い選手を育成することを目指しています。未来のスター選手を育てるために、クラブ全体で取り組んでいます。特に、選手たちがプロとして活躍できるよう、ピッチ内外での自立を促す教育も重要視しています。ピッチ上での技術だけでなく、ピッチ外での自己管理や生活態度も含めて指導することで、真に優れたアスリートを育成しています。-最後に、指導者としてやっていて良かったと感じる瞬間は?選手たちが目標を達成し、自信を持つ瞬間です。リフティングの回数が増えたり、試合で結果を出したりする姿を見ると、指導者としての喜びを感じます。選手の成長をサポートし続けたいと思います。特に、選手たちが自分自身の成長を実感し、自信を持って次のステップに進む姿を見ると、指導者としてのやりがいを強く感じます。彼らがプロの道を歩み始めたとき、その一部を担えたことを誇りに思います。