サッカーとビジネス―― 組織を動かすうえで欠かせない共通のキーワードが「リーダーシップ」だ。若くしてサッカー指導者になり、現在はビジネスにも挑戦する鎌倉インターナショナルFC CBO兼TD / vennn Inc. CEO 河内一馬さんと、企業経営の現場でマネジメントを担う株式会社fluct 渡辺亮介さんが「組織の成長」「ビジョンの共有」「次世代リーダーの資質」について語り合う本対談。スポーツと経営、それぞれの現場で見えてきた“組織を導く者”に求められる本質とは?組織の成長とリーダーの役割%3Ciframe%20width%3D%221920%22%20height%3D%221080%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2FBg5PvBQj14w%3Fsi%3Db4xhuR8SVQi4u1yP%22%20title%3D%22YouTube%20video%20player%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%3B%20web-share%22%20referrerpolicy%3D%22strict-origin-when-cross-origin%22%20allowfullscreen%3D%22%22%3E%3C%2Fiframe%3E河内:サッカーにおいてもリーダーの役割は大きいです。監督がどれだけチームの勝利に導けるかは、その人についていくべきかどうかを選手たちがすぐに判断できるからです。監督の言葉が真実なのか、そして勝利に導いてくれるのかという検証が、試合の結果という形で明確に現れます。選手たちは監督が持つビジョンや信念に共感することで初めて一体感を持てるので、リーダーの発信力は非常に重要だと考えています。渡辺:ビジネスでは即座に結果が見えるわけではないので、そこが違いますね。私たちの業界だと、プロジェクトの目的や成功の形がはっきりしていないことも多く、従業員のモチベーションが異なります。クライアントワークでは、企業のニーズに応える柔軟な姿勢が必要とされますが、その姿勢も社員によってさまざまで、対策のしがいがある部分です。河内:サッカーはチームスポーツなので、個人の意思よりもチーム全体の利益が優先されます。個々のプレイヤーが自分の役割を全うし、チームのために貢献しなければ試合に出られません。ビジネスも同様に、組織の目標を社員が理解し、それぞれがチームのために努力することが大切だと思います。特に成長を続ける組織では、その意識が不可欠ですね。渡辺:弊社も上場企業として、利益を追求し株主に還元することが求められます。ただ、同じ会社内でも方向性やモチベーションが異なる場合があり、社員にとっても目指すべき目標が曖昧に感じられることがあります。多様な価値観を持つ社員がいる中で、一体感を持たせる工夫が求められると感じています。河内:サッカーの場合、チームスポーツという共通認識があるのが強みですね。選手たちは監督やコーチのビジョンを理解し、試合に勝つという目標に向かって行動します。しかしビジネスはその目的が曖昧になりがちで、リーダーとしての役割はさらに重要になります。マネジメントに必要な視点とビジョン%3Ciframe%20width%3D%221920%22%20height%3D%221080%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2FTv32qSTb84I%3Fsi%3Dwp18BhSJ7KWger0s%22%20title%3D%22YouTube%20video%20player%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%3B%20web-share%22%20referrerpolicy%3D%22strict-origin-when-cross-origin%22%20allowfullscreen%3D%22%22%3E%3C%2Fiframe%3E渡辺:サッカーと違ってビジネスでは、必ずしも金銭が成功の指標になるわけではありません。社員によっては、お金を一番の目的にしていない人もいて、その多様性がマネジメントの難しさにつながると感じます。事業成長を目指す中で、全員の方向性を揃えるのは一筋縄ではいきません。河内:確かに、ビジネスでは個人の価値観やモチベーションが異なりますよね。全員が同じ方向を向くのが理想ですが、異なる背景を持つ社員が集まることで、同じゴールに向かう難しさを感じる場面も多いと思います。渡辺:そうですね。特に私たちの業界では、クライアントの要望に合わせた柔軟な対応が求められるため、社員に対しても貢献心とともに自分のスキルアップの意識を促す必要があります。ジェネラリストとしての視点を持ちつつ、個々の専門性を活かし、チーム全体のモチベーションを高めることがポイントになります。河内:私も監督を務めていた際、選手やスタッフに一体感を持ってもらうために、どうすれば良いか常に考えていました。例えば、個々の役割や立場を尊重しながら、チーム全体のビジョンを理解してもらうようにすることで、共通の目標に向かって進むことが可能になります。ビジネスでも、同じような姿勢が重要だと思います。渡辺:社員一人ひとりが自分の役割を理解し、日常的な対話を通じてやりがいを感じられる環境作りが重要ですね。マネジメント層との対話を強化し、将来的には専門のカウンセラーを導入することも検討しています。社員の声に耳を傾け、柔軟に対応していくことがこれからの課題です。次世代リーダーに求められる資質%3Ciframe%20width%3D%221920%22%20height%3D%221080%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2FBaTqyIjJmz4%3Fsi%3DaTLuEPdQsYqp1MsQ%22%20title%3D%22YouTube%20video%20player%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%3B%20web-share%22%20referrerpolicy%3D%22strict-origin-when-cross-origin%22%20allowfullscreen%3D%22%22%3E%3C%2Fiframe%3E河内:現在はサッカー監督の現場を離れ、ビジネスやブランディングの面で新たな挑戦をしています。将来的には、スポーツで培った経験や知識をビジネスの世界にどう応用できるかが、大きなテーマだと考えています。新たな分野に挑戦しながら、今まで培ってきたものを発揮していきたいですね。渡辺:河内さんのように、スポーツとビジネスの両方を経験している方は貴重です。異なる分野で培った経験が、リーダーとしての視野を広げ、マネジメントに役立つと私も実感しています。異業種に対する好奇心や柔軟性は、リーダーにとって大切な資質ではないでしょうか。河内:スポーツ以外の分野からも学べることは多いですね。たとえば、監督時代に培ったプレゼンテーションやコミュニケーション能力は、どの分野でも通用するスキルだと思います。選手たちにわかりやすく伝えるスキルは、ビジネスにおいても非常に役立っていますし、現場でも実践しやすいですね。渡辺:河内さんは監督時代から多くのことを吸収されていますね。私も社員や部下と接する際には、単なる管理職ではなく、彼らを支える存在としての立場を意識しています。相手の気持ちに寄り添い、意欲を引き出すことが、リーダーの重要な役割だと思います。河内:サッカーでもビジネスでも、リーダーに求められるのは同じかもしれませんね。スポーツでの経験を活かし、今後も多様なフィールドで挑戦し続けることで、リーダーとしての資質をさらに高めていきたいと思っています。医学の知識やアルゼンチンでの生活が作り上げた、多角的視点を持つ指導者