「人として成長する姿」を見ている|グランデFC坂口照幸の『人づくりの流儀』

「人として成長する姿」を見ている|グランデFC坂口照幸の『人づくりの流儀』

公開日時:2026/5/25 17:12

関東の街クラブとして着実に結果を残し、全国屈指のチームへと成長を続けてきたグランデFC。今回Footballcoachでは、同クラブ代表・坂口照幸氏の指導現場に密着した。

坂口氏が選手へどのような言葉をかけ、どのような距離感で関わり、何を求めているのか。そのリアルな時間から見えてきたのは、サッカー指導を超えた“人づくり”への強い哲学だった。

本記事はYouTubeにて公開中の密着動画より、一部抜粋でお届けする。

「考えてプレーする選手になれ」全国基準を知ったからこその要求


遠征を終えた直後のトレーニング。坂口氏は選手たちへ繰り返し問いかける。

「どこでボールを奪おうとしているのか」「取ったあとにどう攻撃するのか」
「今関わるのか、次に関わるのか、その次なのか」

一方的に答えを与える指導ではない。選手自身に考えさせ、プレーの意図を持たせるための言葉である。

「全国に行くと、やっぱり判断の差が出るんですよ。技術とかフィジカルだけじゃない。何を見て、どう判断して、どう動くか。そこが全然違う」坂口氏が求めているのは、“言われたことをやる選手”ではない。

「今、誰を見てる?」「なんでそこに立った?」「そのポジション、本当にベストなのか?」

グランデFCのトレーニングでは、“なんとなく”プレーすることが許されない。なぜその選択をしたのか。なぜその立ち位置なのか。選手自身が説明できるレベルでプレーすることが求められていた。

「練習をこなしてるだけじゃ成長しない。毎回テーマを持って、自分で考えて、チャレンジしないと意味がない。」

全国基準を知ったからこそ、日常の基準を変える。その積み重ねが、グランデFCを全国屈指の街クラブへ押し上げている。

「人として成長する姿」を見ている|グランデFC坂口照幸の『人づくりの流儀』

「サッカーがうまいだけじゃダメ」グランデFC 坂口照幸が育てたい“人間力”


坂口氏がグランデFCで大切にしているのは、勝敗だけではない。

「ただ結果だけを見るわけではなくて、人間として成長している姿を僕らは見ている。サッカーがうまいだけじゃダメなんですよ。挨拶ができるとか、人の話を聞けるとか、仲間のために動けるとか。そういう部分って、結局プレーにも出るので。」

この言葉に、グランデFCの育成観が凝縮されている。もちろん、結果にはこだわる。全国を目指し、プロを目指し、勝負に本気で向き合う。しかし、その過程で“どんな人間になるか”を、坂口氏は何より重視している。

「思春期の選手たちは、努力を見せることを恥ずかしがる時期でもある。常に誰かに見られている、という意識を日頃から持ってプレーすることも大事。」

「自分で目標を持って、自分で考えて、自分で行動できるようになってほしいんです」

「人として成長する姿」を見ている|グランデFC坂口照幸の『人づくりの流儀』

グランデFCでは、選手同士で話し合う時間も重視している。

「間違っててもいいから、自分の考えを言えって伝えてます。黙って流される人間にはなってほしくない。社会に出ても、自分で発信できる人間になってほしいんです。サッカーだけじゃなくて、どこに行ってもリーダーになれるような。」

サッカーを通して育てたいのは、“選手”ではなく“人間”である。

坂口氏の言葉の端々からは、育成年代に対する責任感と、本気で子どもたちの未来を考える覚悟が伝わってきた。

「グランデFCに入ってよかった」と思える場所を作りたい


グランデFCは、Jクラブのアカデミーではない。だからこそ、坂口氏には強い想いがある。

「Jクラブさんができないことを、地道にやっていきたいんです」

限られた一部の選手だけではない。どんな子どもにも可能性があり、サッカーを通して人生が変わるかもしれない。

「サッカーを通して幸せになってほしいんですよ」その言葉には、長年育成年代と向き合ってきた実感が滲む。

かつては、高校のグラウンドや公共施設を借りながら活動していたグランデFC。しかし今では、卒業生が帰ってこられるホームグラウンドがある。

「卒業しても戻ってきてくれる子がいるんです。それってすごく嬉しいことなんですよね。サッカー選手になれたかどうかだけじゃなくて、その後どう生きるかも大事だと思ってるんです。」

「人として成長する姿」を見ている|グランデFC坂口照幸の『人づくりの流儀』

「グランデに入ったら、いい人間になる。サッカーもうまくなる。グランデに入ってよかったって思ってもらえるクラブにしたい。」

今回の密着映像に映るのは、特別な一日ではない。グランデFCの日常であり、坂口氏が積み重ねてきた“人づくり”の時間である。

だからこそ、その一つひとつの言葉に、育成の本質が宿っていた。

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