動画メディアとして活動しているFootballcoachですが指導者名鑑でご縁をいただいた指導者の方々と共に、自治体での指導者養成やクリニックのサポートも行っております。今回は埼玉県で自費の治療院 アシカラ改善院を営む染谷学先生の知識を皆様に知っていただくため、特別企画としてイベントを開催しました。この特別企画では『蹴る・走る・跳ぶ』の三つをキーワードに、それぞれに焦点を当てて、全三回で構成しています。第三回『跳ぶ』のゲストにはWEリーグ ちふれASエルフェン埼玉 DF 金平莉紗選手をお招きし、『メディカルの視点から考える、正しいジャンプ姿勢といかなる相手にも競り負けないジャンプ動作』を考える機会となりました。%3Cdiv%20style%3D%22padding%3A56.25%25%200%200%200%3Bposition%3Arelative%3B%22%3E%3Ciframe%20src%3D%22https%3A%2F%2Fplayer.vimeo.com%2Fvideo%2F869857487%3Fbadge%3D0%26amp%3Bautopause%3D0%26amp%3Bquality_selector%3D1%26amp%3Bplayer_id%3D0%26amp%3Bapp_id%3D58479%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22autoplay%3B%20fullscreen%3B%20picture-in-picture%22%20style%3D%22position%3Aabsolute%3Btop%3A0%3Bleft%3A0%3Bwidth%3A100%25%3Bheight%3A100%25%3B%22%20title%3D%22%E3%83%A1%E3%83%86%E3%82%99%E3%82%A3%E3%82%AB%E3%83%AB_%E9%87%91%E5%B9%B3%E9%81%B8%E6%89%8B_%E5%85%A8%E7%B7%A8%22%3E%3C%2Fiframe%3E%3C%2Fdiv%3E%3Cscript%20src%3D%22https%3A%2F%2Fplayer.vimeo.com%2Fapi%2Fplayer.js%22%3E%3C%2Fscript%3E跳ぶ時に〇〇をするのは、いいジャンプとはいえない「まず、いいジャンプとは何かを考えるところから始めましょう。いいジャンプとは、より高く跳ぶことではないです。跳んだ後、いかに次の動作にスムーズに移れるかがいいジャンプかそうではないかということです。次の動作に繋げるということは、スポーツにおける身体操作で重要な部分になります。ここで実際にジャンプ姿勢の比較動画を見ながら解説していきます。左のように腕を後ろに引くように振りながら跳んだ場合、着地姿勢も崩れることがわかります。右のように、全く腕を後ろに振らずに跳んだ場合は対空時間も長く、着地した際に体制が崩れることはありません。腕を後ろに振ることで上体が前に傾くので高いジャンプになりませんし姿勢が悪いので競り合った時にも体がぶれてしまいます。いつも綺麗に跳ぶことができればベストですが、大事なのは着地した時に常に修正を効かせられる体勢かどうかです。これが怪我を減らすために必要なジャンプ動作です。」%3Ciframe%20src%3D%22https%3A%2F%2Fplayer.vimeo.com%2Fvideo%2F767766183%3Fh%3D081051b704%22%20width%3D%221920%22%20height%3D%221080%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22autoplay%3B%20fullscreen%3B%20picture-in-picture%22%20allowfullscreen%3D%22%22%3E%3C%2Fiframe%3E染谷先生が仰るジャンプ動作の正しい知識に、参加者の方々も腑に落ちた様子。より高く跳ぶのが正しいジャンプだという認識が大半の方にあると思いますが、染谷先生のお話からジャンプ前の姿勢がすでにいいジャンプかどうかを決定づけているといってもいいのではないでしょうか。「私も結構腕を振ってしまいます。試合中はわからないですが、ジャンプボックスを跳ぶトレーニングでも気づいたら腕を振ってしまうんです。腕を振る勢いで、高く飛べそうな気がしますよね。」と金平選手。「腕を振ることがいけないということではなく腕を後ろに振ることでエネルギーが逃げてしまっているという認識を持ってもらえればと思います。」染谷先生が身体操作を語る上で何度も口にされる言葉が、”正しいエネルギーの使い方” 。動作のエネルギーを逃さずに、有効的に使うことで最大限のパワーを発揮できるとおっしゃいます。連続する全ての姿勢が結果として現れるのがジャンプ「よく選手がトレーニングとして取り組むジャンプボックスでも姿勢が大きく結果に左右します。これはフィールドプレイヤーが走って跳ぶ時に起きやすい問題を明確にしてくれるものなので私もよく選手のジャンプボックストレーニングの映像を見ながら選手と一緒に分析しています。このトレーニングでは、跳び上がる瞬間の踏み込んだタイミングで大きな違いが生まれます。高く跳ぼうとしてお尻が落ちているので上に跳ばずに前に飛んでしまっているケースが多いですね。もう一つが、踏み込んで跳んだ瞬間の足を畳む位置です。膝が前に出てしまっているのは垂直に跳べていない証拠です。垂直に跳べていないので左右のバランスが悪い跳び方になってしまって両足がボックスの上に辿り着かないんです。前に跳ぶなら手を前に振ってもいいんですが、垂直に跳ばないといけないので手は上に振り上げるのが正解です。これらから、踏み込む時にいかにお尻を落とさないかが最も重要というわけです。」サッカーにおいて必要な動作の一つであるジャンプは、踏み込み時や空中姿勢、着地姿勢などの連続した姿勢によって大きく差が出ることがわかりました。垂直に跳ぶ場合や、前に跳ぶ場合など状況に応じて姿勢の使い分けができるようになるとプレーの幅も大きく広がりそうです。このような染谷先生の解説を聞いて、常に染谷先生のトレーニングを積まれている金平選手の選手目線での感覚を語ってくださいました。「チームメイトにも背が高い選手がいて、競り合ってもなかなか勝てないことが多かったのですが、染谷先生とトレーニングを重ねるうちに競り合いに勝てる回数も多くなってきました。ちゃんと自分がボールに当てれる感覚が変わってきたので成果が出ているかなと思います。」いかなる相手にも競り負けないジャンプを身につける方法「このような動作姿勢に気をつけた上で行うトレーニングは地味です。少しずつ少しずつ意識しながらトレーニングを行うことで改善に向かいます。この地味と表現した部分の一つが、準備の速さです。バックステップ一つ入れるのか入れないのか。これが結果として大きな差になるんです。腕を強く振るのか振らないのかという先ほどの話と同様、一見早く跳んでいても対空時間が短かったりします。人の目では見えにくいところですが、いかにいい姿勢で相手にボディコンタクトを取れるかが大きな鍵です。エネルギーとエネルギーがぶつかるので、自分が持つエネルギーを最大限発揮できる姿勢での準備が大切です。なので、線の細い選手だから当たり負けするはずだという先入観は捨てるべきです。ぶつかる瞬間のエネルギーや、ぶつかった後の姿勢が崩れないことが怪我を防ぐ最も大事なことで、最も良い結果を生む要因であると思います。」染谷先生が、”地味” とおっしゃるトレーニング。人の目から見てなかなかわかりにくい変化なのかもしれませんが、このような基礎姿勢の改善が選手のパフォーマンスや怪我の予防に大きく影響するものであると染谷先生のお話からわかります。これには金平選手も、ご自身のトレーニングの成果を日々感じているようです。「ジャンプの仕方が変わっていってるなという感覚は練習からあります。練習で競り負けることも少なくなりましたし、練習後に筋トレとして行うジャンプボックスでも余裕を持って跳べるようになっています。跳べない高さのものも、今こうなってたから跳べなかったんだというようにわかるようになってきました。」と金平選手がおっしゃるように、選手目線でも少しずつ感覚としてや、できる要因・できなかった要因が明確になってきているのですね。「正しいジャンプを身につける上で、今日からでもできるトレーニングを最後にお教えします。それは、カーフレイズです。いわゆる爪先立ちになるトレーニングですね。爪先立ちと言うより、かかとを持ち上げる姿勢と言う方がイメージしやすいと思います。初めの姿勢としてはつま先を外側に開いた姿勢が正しい姿勢なので、ここは必ず覚えておいてください。両足のかかとをくっつけて、真上に持ち上げるように意識してください。この時前に重心がかかり傾いてしまいますが、これを前に傾かないようにする感覚を体が覚えると、跳ぶ時に真っ直ぐ踏み込めるようになりいいジャンプで競り合うことができるようになりますのでぜひ試してみてください。」患者さんのほとんどがフットボーラーである染谷先生が語る、最大のパフォーマンスを発揮し怪我の予防にもつながる身体操作。プレーの中でも怪我が多いとされるジャンプにおける正しい姿勢や動作、トレーニング方法を知ることで最大限のパフォーマンスを発揮しながら当たり負けない体の使い方を学ぶことができた貴重な時間になりました。正しい体の使い方を伝え、怪我で悩む選手たちを減らしたいメディカル視点から考える、 怪我も防ぐサッカーにおける正しいボールの蹴り方足から改善する、最大のパフォーマンスを発揮する正しい走り方とは...アシカラトレーニングをみんなで実践! 真っ直ぐ立つの正しい理解が怪我をなくす