「脂質の中でも、適切に摂取することでエネルギー源になる脂質と単に太りやすい脂質が存在します。今日は、それぞれを理解してアスリートの方々やダイエットを目指す方々にも知っていただける正しい脂質の知識をお教えしたいと思います。」脂質栄養学の専門家である地曳直子先生曰く「『脂』というと体に良くないイメージがあると思いますが、『脂質』として体にも必要な栄養分」だそう。今回は 一般社団法人 日本リポニュートリション協会 地曳直子先生の脂質栄養学のレクチャーをもとに、J1 ヴィッセル神戸に所属する尾崎優成選手をゲストにお迎えしてJリーガーの脂質管理を紐解くとともに、正しい脂質の知識を深めていきましょう。イベント動画の全編視聴はこちらから▼%3Cdiv%20style%3D%22padding%3A56.25%25%200%200%200%3Bposition%3Arelative%3B%22%3E%3Ciframe%20src%3D%22https%3A%2F%2Fplayer.vimeo.com%2Fvideo%2F896852751%3Fbadge%3D0%26amp%3Bautopause%3D0%26amp%3Bplayer_id%3D0%26amp%3Bapp_id%3D58479%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22autoplay%3B%20fullscreen%3B%20picture-in-picture%22%20style%3D%22position%3Aabsolute%3Btop%3A0%3Bleft%3A0%3Bwidth%3A100%25%3Bheight%3A100%25%3B%22%20title%3D%22%E8%84%82%E8%B3%AA%E7%AE%A1%E7%90%86%E5%85%A8%E7%B7%A8_%E8%A8%98%E4%BA%8B%E6%8C%BF%E5%85%A5%22%3E%3C%2Fiframe%3E%3C%2Fdiv%3E%3Cscript%20src%3D%22https%3A%2F%2Fplayer.vimeo.com%2Fapi%2Fplayer.js%22%3E%3C%2Fscript%3E体内での脂質のはたらき「初めに、脂質が体内でどのようなはたらきを担っているのかを学んでおきましょう。今回は、どのような脂質が体内のエネルギー源になっていくかを中心にお話しします。この図からも分かる通り、糖質もエネルギー源を作るためには重要な要素なので、糖質のエネルギー源と脂質のエネルギー源の比較をまずはしていきたいと思います。」「基本的には糖質をエネルギー源として私たちの体は動いています。糖質が体内で分解されると、瞬発力や持久力の源として働いてくれます。しかし、運動の種類によっては糖質だけでは、エネルギー源として足りなくなってしまうこともあるんです。特にサッカーのような長時間の体力消費があるスポーツでは、後半になって瞬発力が生まれなくなってしまうので、できれば糖を温存しつつ脂質のエネルギー源を使えるようにするのが望ましいです。」ここまでで分かる通り、取り組むスポーツによって糖質や脂質の摂取のバランスを考えることが重要ということですね。特にサッカーをプレーする方はどちらかのみの摂取に偏らず、しっかりと糖と脂質の両方を摂取する必要があります。今回のキーワードである、脂質。「太りやすいものばかりでしょ?」「なるべく取らない方が良いのでは?」という声も聞こえてきそうですが、地曳先生は「脂質の中にも、さまざまな種類があり太りやすいものとそうではないものもあります。どういった食べ物から摂取する脂質がいいのかもお教えします。」とお話ししてくださり、日常の食生活に取り入れたい知識を教えてくださいました。エネルギー源になる脂質って何?「糖質やタンパク質に比べ脂質はカロリーの値が高いですが、カロリーが高い=太る というわけではありません。脂質の中でも太りやすい脂肪酸、太りにくい脂肪酸があるということです。つまり、脂質の量自体を減らしてしまうと、かえってそれが太りやすくなる原因になることもあります。」「お肉やファストフードに含まれるのは、長鎖飽和脂肪酸と呼ばれるものです。これは取りすぎると太る脂肪酸ですね。対して、積極的に摂取すべきなのは中鎖脂肪酸とオメガ3と呼ばれるものです。MCTオイルやお魚などに含まれるもので、これが太りにくい脂肪酸です。中鎖脂肪酸は、即時的作用と長期摂取による作用の両方が得られる特徴があります。私が監修しているオイル『リポバランスオイルMo3』で効率よく摂取できるのでおすすめです。また、オメガ3(EPA・DHA)は中性脂肪の合成を抑制して分解も促進してくれるので太りにくい体へと変化させてくれる優れものです。」体と向き合い、自分自身に合った方法で取り組む「脂に関しては、周りの選手も考えてはいますが、ここまで細かく向き合う方はあまり多くはない気がします。その中でも(酒井)高徳さんは特に意識して食生活を気にしておられるので、そういった方とはたくさん話をしたりもします。多くの選手にまだ浸透しきっていないような知識なのではないかなと思いますね。」ヴィッセル神戸 尾崎優成選手は、自チームやサッカー選手の間での脂質管理における知識の現状を共有してくださいました。「僕がすごく大切にしているのは、自分の体の主観と結果がフィットするかどうかです。自分の体と向き合って、継続的に脂質管理を意識する中で自分に合ってないなと感じたら、方法を変えてみるといった試行錯誤もしています。チームとして、こういった知識を理解する機会などが増えるように取り組めれば怪我が減ったり、選手のパフォーマンスの向上にもつながるのかなと思います。」実際にこういった選手からの意見も聞く中で、人によっての向き不向きや、それぞれの方法に合った脂質管理が重要であると感じました。自らの体内に取り込むものがパフォーマンスや体調管理、怪我のリスクなどに大きく直結するサッカー選手やアスリートはもちろんですが、それ以外の方々も今回の地曳さんから学んだ知識を理解し、ぜひ普段の食生活にも意識して取り入れてみてはいかがでしょうか?