長きに渡り日本サッカー界でご活躍された細貝萌さん(株式会社ザスパ 代表取締役社長 / ザスパ群馬GM)と、渡部博文さん(株式会社レノファ山口 代表取締役社長)。現役を終えたお二人はそれぞれザスパ群馬とレノファ山口FCで、クラブ経営者として新たな挑戦に取り組んでいます。選手時代とは違う立場で直面する経営のリアル、地域との関わり方、そして次世代を育てるアカデミーの重要性。本記事では、公式YouTubeにて公開中の対談動画(全三本)より一部抜粋してお届けします。社長としての日常と動き方%3Ciframe%20width%3D%221920%22%20height%3D%221080%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2FJqPTS3ajKDI%3Fsi%3DOFi4FLfUOaUFMTJp%22%20title%3D%22YouTube%20video%20player%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%3B%20web-share%22%20referrerpolicy%3D%22strict-origin-when-cross-origin%22%20allowfullscreen%3D%22%22%3E%3C%2Fiframe%3E細貝:今年から社長という立場になって、正直分からないことだらけで。普段どんな感じで動かれているのかを知りたいです。渡部:私の場合、会社とクラブハウスが離れているので、トップチームを訪れるのは月に2、3回ほどです。普段はスポンサー営業や自治体との打ち合わせが多いですね。全体会議や営業会議など、社内のミーティングも定期的に行っています。細貝:なるほど。僕の環境は少し違っていて、クラブハウスにオフィスが併設されているので、選手とも毎日のように顔を合わせます。GMの役割も兼任しているので、トップからアカデミー、レディースまでザスパ群馬のフットボール部門に幅広く関わっている状況です。渡部:選手と毎日顔を合わせられるのは大きな強みですね。私は情報をタイムリーに得るのに苦労することも多いので、その点は羨ましいです。細貝:確かに、監督やスタッフの雰囲気を日常的に感じ取れるのは大きいです。経営判断にも直結しますしね。選手から経営者へ――転身のきっかけ渡部:そもそも、細貝さんは引退後にクラブ経営に入るイメージを持っていたんですか?細貝:実は現場には興味がなかったんです。監督や指導者になりたいと思ったこともなくて。本を読むのが好きで、経営者の方の本を読んでいたのはあります。でもこの社長という立場にはなりたいと思ってなれるわけではないので、本当に偶然でした。渡部:私の場合は現役最後の年に引退を決めた時に、当時の社長からオファーをいただきました。家族や信頼する経営者の方々にも相談させていただき、最終的にはこのオファーを受ける決断をしたんです。2022年のカタールW杯を現地観戦した際、長友佑都選手や酒井宏樹選手など同世代、同じチームでプレーした選手たちの躍動を見て「山口からもこの舞台に立つような選手を輩出したい」と感じたことも大きな要因ですね。細貝:選手だからこその視点って絶対にありますよね。60チームしかないJクラブで社長になる機会は本当に貴重だと思います。渡部:そうなんです。だからこそ価値があるし、覚悟を持って臨んでいます。クラブを成長させるためのMVVと経営基盤%3Ciframe%20width%3D%221920%22%20height%3D%221080%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2FxBRmQLOlWsc%3Fsi%3DAZKC1JnNbKE8eWPs%22%20title%3D%22YouTube%20video%20player%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%3B%20web-share%22%20referrerpolicy%3D%22strict-origin-when-cross-origin%22%20allowfullscreen%3D%22%22%3E%3C%2Fiframe%3E細貝:渡部さんとレノファ山口FCが掲げられているクラブビジョンに込められた思いについても伺いたいです。渡部:「地域とともに、新たな価値を創る」「山口から世界で活躍する人材の輩出」「ぶちアツいスタジアムに」という3つを掲げました。県民に夢や感動を与えられる存在でありたいという思いが根底にあります。これは僕が社長に就任してから再構築したんです。細貝:そうだったんですね。僕も今まさに、ミッション、ビジョン、バリュー(MVV)を社員全員が答えられるように浸透させていっている最中です。誰が聞かれても同じように答えることのできるようにしていきたいですね。渡部:経営基盤になる収益面も変えていかないといけないと感じています。今はどのクラブもスポンサー収入に頼る割合が大きいですよね。これをどう変えていくかは大きな課題です。J1定着には30億円ほど必要になると思っています。細貝:おっしゃる通りですね。僕らのクラブも拠点は素晴らしいものが出来上がって、ここからクラブとしてもっと大きくしていくために、当然お金は必要になると感じています。「これやった方が良いよね」と理解していても「そこにはいくら必要」というものが出てくる。理想と現実のギャップを埋める作業は大切だと思います。クラブの発展を支えるアカデミーの充実度%3Ciframe%20width%3D%221920%22%20height%3D%221080%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2Fi_o40CAmTgQ%3Fsi%3DEOxNS3wryo8JpMwk%22%20title%3D%22YouTube%20video%20player%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%3B%20web-share%22%20referrerpolicy%3D%22strict-origin-when-cross-origin%22%20allowfullscreen%3D%22%22%3E%3C%2Fiframe%3E渡部:アカデミーの重要性も強く感じています。スペインのビジャレアルやオサスナを視察したときに、クラブとしてのアカデミー哲学がどの指導者にも浸透していて感銘を受けました。そういう環境を山口でも作っていきたいと思っています。細貝:自分がドイツにいた頃も、アカデミーとトップチームの関係性ってすごく重要だと感じました。拠点が同じだったので、練習前後でアカデミーの選手とトップの選手がすれ違ったり、隣のピッチで練習していたり。アカデミーの選手からしたら、そのクラブのトップチームでプロになりたいと思っている選手が多いので、目の輝きが違う。群馬も隣り合ったピッチでトップとアカデミーが練習したりしているので、アカデミーで育った選手が将来的にトップチームで活躍するような一貫した流れを作っていきたいですね。渡部:トップとアカデミーの距離が近いことは大切ですね。アカデミーの選手たちには”あえて挫折を経験させる”ことも重要だと思います。飛び級で上のカテゴリーに参加させて、レベルの差を体感させる。そこからどう這い上がるかがプロになる上でも大事なんです。▼あわせて読みたい!日本を代表するフットボーラーたちのストーリー浅野拓磨が語る「人生を変えた高校進学」──恩師・樋口士郎との対話で見えた原点と覚悟(前編)鹿島アントラーズから世界へ。町田浩樹が語る、挑戦と進化の軌跡「高校サッカー決勝を見て感じたのは...」酒井高徳が語る、『育成年代の現在と未来』「より効率的にゴールを奪う守備は...」酒井高徳の守備概念を変えた『BoS理論』