愛媛FCでの新たな挑戦を迎える尾崎優成選手。「レンタル移籍は有意義な決断だった」と語り、試合に出続けることで培われる自信を胸にピッチに立ちます。「自分に向き合う時間が、今の自分を作っている」と自己分析の重要性も捉える、若きディフェンダーが見据える未来に迫ります。本記事は、公式YouTubeにて公開中の動画から、一部抜粋して公開。愛媛に来れて、心から良かったと思えている-2024シーズンから愛媛FCへ加入。ヴィッセル神戸で育った尾崎選手にとって初めての移籍だったと思いますが、どのような日々を過ごされていますか?愛媛に来てから、自分にとって多くの発見がありました。ヴィッセル神戸からレンタルで移籍してきて、最初は不安もありましたが、今は本当に来て良かったと心から思っています。神戸にいた時は試合に出る機会が限られていて、どうしても実戦での経験が不足していました。でも、愛媛に来てからはコンスタントに試合に出られるようになり、試合の中でしか得られない学びが毎回あります。-なるほど、試合経験が尾崎選手の成長に繋がっているんですね。はい。試合に出ることで、以前は気づけなかった自分の課題や改善点が見えてくるんです。愛媛は選手同士の仲も良いですし、チームメイトやスタッフとの関係もスムーズに築けているので、精神的にも充実した状態でプレーできています。愛媛のメンバーと共に戦うことで、自分の中でサッカーへの理解が深まっていると感じますし、プレーヤーとしての成長も実感しています。このレンタル移籍は正解だったと思っています。上手くいかない時こそ過去の自分を振り返る-尾崎選手が上手くいかない時や壁に当たった時に必ずすることは何かあるのでしょうか?上手くいかない時は、まず自分がどういう状態なのかを冷静に確認するようにしています。サッカーの技術的な面だけではなく、メンタルから来ているものなのか、フィジカルに問題があるのか?総合的に原因を探っていきます。-具体的にはどんな方法で自己分析をされているんですか?僕の場合は、映像を見ることが一つの手段です。今の自分が上手くいっていないと感じる時期と、調子が良かった時期の映像を見比べることで、プレーの違いや細かいミスに気づくことができるんです。例えば、試合中の体の使い方や動き方の細部が、自分が良かったときと比べてどう変わっているのか。過去の自分と比べて今足りていない部分が見えると、自然と修正すべきポイントも見えてきます。-なるほど。映像を見ることで具体的な課題が浮き彫りになるわけですね。自分が以前の自分よりどこが劣っているのか、もしくは今の自分にしかない新たな強みを発見することもあるんです。今は映像を見て修正を重ねることが、パフォーマンス向上に欠かせないと考えています。自信と過信の境界線を意識する-自信と過信の違いはよく色々な方がおっしゃっていますが、尾崎選手なりの見解をお伺いしたいです。僕は常に自信と過信の境界線を意識するようにしています。自信を持つことはとても大事ですけど、過信になると逆に自分を見失ってしまう危険があります。-その境界線を保つことは難しいですよね。尾崎選手は、どのようにしてそのバランスを取っていますか?たとえば、自信を持っているからといって、それが自己満足に終わらないようにしています。根拠のない自信は、結果的に過信に変わりやすいので、自分の実力と向き合い、常に課題を意識するようにしています。自信があるときこそ、実は自分の弱点や課題が見えづらくなるものなんです。だからこそ、絶えず自分を客観的に見つめる姿勢を持つように心がけています。どれだけ自分に自信があっても、過信によって成長が止まってしまうのは避けたいです。-おっしゃる通り、選手としても人としても大事な姿勢ですね。はい。自信を持ちながらも、必要以上に自分を高く評価しないことが大切だと感じます。逆に、過信に陥りそうになったときは、チームメイトや指導者のアドバイスを受け入れる姿勢も重要だと考えています。大迫勇也選手からの一言が与えた影響-「プロとしてこのままじゃいけないな」と感じるようなエピソードや、他人からかけられた言葉で印象深いものはありますか?ヴィッセル神戸にいるときに、とある日の練習試合で味方選手のプレーに対して不満をあらわにしたことがありました。そして次の週の練習後、大迫選手に「お前はもっと自分を見つめ直した方がいいぞ。自分にベクトルを向けろ。他人がどうこう言える場合じゃない。」と言われたんです。その大迫勇也選手からの一言は、僕の考え方が大きく変わった瞬間でした。-それは印象的な一言ですね。尾崎選手はその言葉をどう捉え、またどのように意識が変化したのでしょうか?日本代表や欧州でもあれだけの結果を残し続けてきた選手なので「そんな大迫選手が言うのであれば間違いない」と素直に受け入れることができました。もっと貪欲に、自分にフォーカスしないといけないなと意識を改めましたね。-プロとしての心得のようなものを、まさに大迫選手から学んだんですね。そうやって言ってくれる方が身近にいる環境は大きいですね。そうですね。特に神戸は大迫選手もそうですし、酒井高徳選手や山口蛍選手など大舞台を経験してきた選手が多い環境なので、自分に向き合ってくれる方がいるのは幸せだと感じました。-大迫選手の一言が、尾崎選手の今後のキャリアにも大きな影響を与えそうですね。尾崎:そうですね。これからもプレッシャーのある場面が多くあると思いますが、自分の価値をしっかりと認識し、サッカー選手としての道を自分で切り開いていきたいと思っています。